やまなしの国保 4月号
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 健康法は“くよくよしない”こと。 人は、若い頃など一時は自分の「生」について考えるときがある。しかし、それで落ち込んでいても仕方がない。ストレスが溜まることがあっても、「もうなるようになるだろう」とそれを乗り越える。せっかく授かった命、やりたいことをできる範囲でやるしかないという思いだ。 こういった気持ちは、若い頃から強く抱いていた。 大学生の頃、当時NHKで放映していた海外情勢を現地から紹介する「特派員報告」という番組を観ていたのがきっかけで、1カ月半かけて1人でヨーロッパ各地を巡った。旅の途中、目的の駅に夜中に着いたことがあった。泊るところをどうしようかと歩いていたところ、知らない男に追いかけられた。必死で逃げる最中、たまたま現地の日本料理店で働いている日本人に出会い、宿泊をさせてもらって事なきを得た。若い時の無茶は当然怖さも隣り合わせではあったが、旅先での出会いも多く、思い出が尽きない。 そんな町長の行動力は、娘さんにも受け継がれている。彼女も学生時代、アルバイトをしながら頻繁に海外へ足を運び、あるとき「新聞記者」になりたいと打ち明私私のの健康法健康法健くよくよせず、やりたいことをやるけられた。あえて口に出して伝えたことは無かったが、町長自身が、昔、目指していた職業だった。「そういう思いって伝わるのかな」と目を細める。その後、見事難関を突破し、今は報道担当の記者として活躍している。 現在、南部町では9000人ほどが暮らしている。近年加速している少子化・過疎化対策のひとつとして、学校跡地を活用した好条件での入居が可能な集合住宅の建設が予定されている。子どものいる家庭を対象とし、平成25年度中の完成を目指す。加えて、建設中の中部横断道が開通すれば、静岡市など隣県都市部へのアクセスが30分程度に軽減され、住民の増加が期待される。 「のびしろは十分にあると思います。簡単にはいきませんが、頑張らなくちゃいけませんね」と町の活性化にも意欲的だ。 健康の秘訣はこんな風に“前向き”であること。最終的に悔いを残しては困るし、くよくよしていても仕方がないと自分を奮い立たせる。結局病気をしないというのはそこにあるのだと感じている。 「元気が一番、健康だとお酒もおいしいですよ」と満面の笑みで語った。INTERVIEW 南部町長 佐野 和広さんさのかずひろ1

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